2010/08/18

日本通信、iPhone4用のドコモ回線SIM提供

先日、日本通信がMVNOでドコモ回線を利用したiPhone4で使えるMicroSIMカードを今月にも販売を開始するとありました。
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100806/biz1008061155007-n1.htm
アンロックiPhone4を求めて、シンガポールに来られる方もいらっしゃるので、この日本通信のMicroSIMカードが使えるか考えてみました。単純に考えれば、日本で電波状況の悪い/速度の遅いSoftbankのSIMを使うくらいなら、ドコモが良いと考えるのは、大半の意見だと思います。この記事を読むと一瞬やった!と思えますが、注意点は以下になると思います。

まず日本通信の料金は音声通話+データ通信(Talking SIM)が無料通話分1,050円込みで月額3,785円、データ通信(b-mobile SIM)が月額2,980円になるそうです。
SoftBankで購入した場合にも、iPhone4本体一括で必要のないオプションをすべて外した場合は月々3,785円なのでほぼ同額であると考えて良さそうです(SoftBankはホワイトプランに無料通話分は含まれない)
料金部分についてはなんの問題もないように見えますが、隠れている問題は以下の3つです。


1. SIMアンロックのiPhone4の入手
残念ながら、SIMフリーのiPhone4は日本では公式に販売されていないため、海外で一部販売されているSIMフリーのiPhone4を購入して日本に持ち込まなければなりません。この一つの入手国にシンガポールがあげられるわけです。
脱獄(Jailbreak)でSIMロックを解除してしまうという方法もありますが、Appleの保証対象外になるので、覚悟は必要です。
更に問題になりそうなのは海外から輸入したiPhoneは日本でサポートが受けられないという事です。
もし故障してしまった場合、購入した国でサポートを受けるということで、海外を飛び歩いている特別な人たちを除いては、ちょっと非現実的ですね。


2. MVNOに対する通話・パケット通信の規制
ドコモ回線でiPhone4を使いたいと思われている方の多くは電波の良さや通信速度の速さに期待されていると思います。
日本通信はドコモ回線をMVNOしていますし、iPhone4も800MHz帯にも対応しているので期待通りの結果が得られそうな気がしますが、しかし、実際は日本通信が提供するデータ通信速度は300kbpsまでと制限されてしまっています。これではドコモの売りのデータ通信下り最大7.2Mbpsが使えません。


3. ドコモ特有サービス(iモードやMMS等)のサービス提供がない
日本通信のMicroSIMには、MMS/iモードメール(xxx@docomo.ne.jp)は付与されません、またiモードサービスも利用することができません
SoftBankではS!メールというMMSサービスが提供されていますがドコモではiモードメールという独自規格を使用しているため、そもそも提供されたとしてもiPhone等のスマートフォンで利用する事ができません。つまりiモードメールを使用する事はできず、PC向けメール(GmailやY!メール)とSMSを使う事が前提になります。
これは海外にいるとSMSが中心なので何も不便に思わないのですが、日本国内では案外大きな問題です!


いろいろ、課題山積みですが、シンプルに、やっぱドコモの回線をiPhoneで使いたいですね。

その点、シンガポールみたいに、StarHub/SingTel/M1の3キャリアすべてがiPhoneを提供しているのは、当たり前のように思いますが、異国ではまだまだ時間がかかりそうですね。

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